残暑お見舞い申し上げます。今年は、ことのほか暑い日々が続きましたが、皆様には如何お過ごしでしょうか。お蔭様で子どもたちは元気いっぱいで夏を過ごしました。プールではしゃぎ、夏を謳歌している子どもたちを見ると、子どもは「風の子」というよりも「太陽の子」だなと思います。どんな子どもの内にも光があります。それは人の心の内奥に、しっかり刻みこまれている神の似姿が放つ光です。ただ残念なことに、さまざまな社会の負の要因の影響を受けて、その心が闇に覆われてしまうことがあるのも事実です。
  ここ数年、若い人々が引きおこしたいくつかの衝撃的な事件には、闇に閉ざされた人間の心の恐ろしさを見せつけられました。わたしたちに委ねられた子どもたちにも、さまざまな負の記憶があり、心の闇があります。わたしたち職員一同は、園の養護理念の基本的スタンスである「受容と傾聴」を通して、子どもたちの苦しみ、不安、孤独感を受け止め、共感し、理解し、導き、子ども一人ひとりが、人間の根本的な召命である神の子のいのちとして成長していけるように、日々気を引き締めて取り組んでおります。
  児童養護施設の出身の若者のなかには、中学を卒業し高校を中退して社会人にはなったが、社会に適応できず生活の場を失って、いわば心に闇を抱いてさまよっている子たちがいます。こうした若い人々が、もう一度、生活指導や学習・進路指導を受け、再度自立への準備を行なう機会に巡り会えるならば、かれらは社会のなかで再び自分の存在の意味を見つけることができるのではないでしょうか。
  こうした視点にたって、東京都のご支援をいただいて、本園は「再チャレンジ・ホーム(仮称)」を開設いたすことにしました。このホームは、サレジオ学園の敷地の一角に建設する予定であります。藤木隆男建築研究所に設計を依頼し、この秋には工事に入りたいと考えております。