平成21年度の事業報告をお届けいたします。
  平成21年度の6月に東京都のモデル事業である再チャレンジホーム「胡桃舎」がたち上げられ、現在4名の高校生をお世話している。落ち着いた生活が営まれているようで、ありがたいことである。
  最近は2歳半ぐらいで学園にやってくる小さな子どもたちが増えている。言葉を十分に発することもできず、身辺の世話が必要な幼児たちであるが、この幼児たちの存在は意外に大きな影響を学園生活に及ぼしている。この幼児たちは何かあれば大きな泣き声をあげて要求を満たそうとする。はじめはうるさくて閉口している他の大きな子どもたちも、だんだん心配になり、あれこれとなだめようとする。ある子はきつい口調で黙らせようとするが、かえって大きな声で泣き出す幼児に、自分の対応のまずさを感じ、あれこれと幼児が満足しそうなことにトライする。その時のヒントは自分が以前小さい時に親からされたことから得られることが多い。しかし、最近は身近にいる職員がどのように世話しているかがヒントになっているように感じる。どうすればこの幼児が泣きやんで、静かな雰囲気の園舎にもどるのか、職員の世話の様子を見よう見まねで実行するのだろう。そのうちそのやり方で幼児が泣きやんで、笑ったりしようものならその子もうれしくなるのだ。幼児の成長ぶりは一日一日、そのテンポの速さが目に見えて、周りを楽しませてくれる。「這えば立て、立てば歩めの親ごころ」というものなのだろう。
  学園では園舎の運営上、6棟を一般棟として幼児から概ね中学3年生までの縦割りで生活している。異年齢の子どもたちの共同生活は難しいこともあるが、子どもたちはお互いの年齢の違い、置かれてきた環境の違い、欲求の違いに意外に寛容な気がする。その中で、こんなに小さいのによく頑張っているなと言う畏敬にも似た感情をもつのではないかと思う。