1.はじめに
昨年度末に幼児1名の入所、7月に幼児と小3の2人兄弟の入所、小4の家庭復帰、11月に小4の入所、1月に中2の他舎への移動と、子どもたちの出入りが多い1年であった。またそれまで長くいた寮長の異動もあり、子どもたちには大きな負担をかけた。

2. 子どもたちの成長
A君は笑顔がとても可愛らしく、周りを幸せにしてくれる雰囲気をもっている。その半面、感情表現、発語、とりわけ危険認知の課題が大きかった。道路の反対側に犬を見つけると左右を確認せずに飛び出そうとしたり、転んだ時にも痛がらなかったりと、とても心配であった。しかし、抱っこなどのスキンシップをはかり、転んだ時には痛かったねと寄り添い、危ない時には、怪我をしてしまったらあなたも嫌な思いをするし、みんなも悲しいんだよと伝えるようにした。すると徐々にではあるが落ち着きをみせてきた。また昼間のトイレットトレーニングが完了したため、幼稚園に入園できた。優しい先生がたと友人らに支えられ、ぐんぐん社会性が育ち、新しい経験を重ねる中でさらに伸びていった。就学支援の判定を受け、来年度は市内の小学校の特別支援級への進学が決まった。少人数での支援の利点を生かしながら、さらにA君の良いところを伸ばしていけたらと思う。
  B君は感情のコントロールがなかなかうまくいかず、学校の先生がたにもたいへんお世話になった。さいわいにも担任の先生、校長先生、専科の先生がたがB君のことをよく理解してくださり、言葉の裏で本当はB君が分かっているということ、努力しようとしているところをいつも汲んでくださり、理解しているよと伝え続けてくださった。そのような暖かい支援のお陰で、自分なりのクールダウンのしかたを身につけ、大きなトラブルは徐々に減っていった。勝負に負けるとむきになるところなどまだまだ課題は残るが、B君自身が課題を意識しているので、今後徐々に変わっていくことができると信じている。
  園舎内でパニックになっている子どもに職員が対応していると、「ああいう時間も大切なんだよ。自分も昔は大変だったし」と話すことがあった。それまでのB君に対する多くの職のケアがしっかり根づいているのだなと感じた。また、B君は地域のサッカークラブに所属しているため、クラブや地域のかたがたからも細かく気を遣っていただいた。登校時の何気ない「おはよう」「試合頑張ったね」といった声かけ、練習時のサポート。そんな何気ない日々のお心遣いにどれだけB君が支えられたことか、さらには私たちの支援の励みになったことか。4月から中学生になり環境の変化によって不安定になることもあるだろうが、こうした心優しい地域のかたがたに支えられていることも忘れずに、これからもB君が落ち着いて自分自身と向き合えるよう支援していきたい。
 
 
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